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100人いれば100通りのお葬式

〜故人の人生を振り返り、残された人の人生を輝かせる〜
葬儀社アーバンフューネス

葬式と聞いて、思い浮かべるイメージはどんなものだろう?

暗い、悲しい。
お経をあげてもらい、お焼香をあげる儀式のようなもの……?

また、自分が喪主になったり、親類の葬式を上げた経験のある人ならば、
とにかく気が動転していて、葬儀社の言われるがままに金額が高くなってしまった、
すべてが流れ作業のようで、形式的で味気なかったなど、
後悔や違和感を抱いている人も少なくはないかもしれない。

そんな従来の葬式のイメージを覆し、急成長を遂げている葬儀社がある。
それは、株式会社アーバンフューネスコーポレーション

テーマは母と娘をつなぐ「天ぷら」
世界でひとつだけの
感動のお葬式

例えば、故人がグルメなお母様であったとき。

生前は娘さんと一緒に暮らしていたのだが、娘さんの作る料理はあまり口にしてくれなかったのだそう。でも唯一「美味しい」と心からほめてくれたのが「天ぷら」だったのだ。

そのため、お葬式のテーマを母と娘をつなぐ「天ぷら」とし、祭壇の前に天ぷらの調理器具と材料をセット。 喪主である娘さんが天ぷらを揚げて、親戚に振舞うにぎやかなお葬式となった

「実は、初めご提案したときは、『何もお葬式でそんなことをしなくても』というお返事でした。でも、ご葬儀当日にやっていただくと、娘様は親戚の方々と故人様の思い出をいっぱい語ることができて、本当に素敵なお葬式だったと言ってくださいました」(エンディングプランナー 有坂立朗さん)

さらには、通常のお葬式では考えられない、サプライズを用意した例も。

「故人様は偉大な外交官として活躍された方。しかし、娘様とお話するなかで、その活躍を陰ながら支えてこられたのは奥様だったということが分かりました。 ちょうどご葬儀の日程が母の日に近かったということもあり、娘様から喪主でもあるお母様に、これまでの感謝を込めてサプライズでカーネーションをプレゼントしていただいたのです」(エンディングプランナー 福原孝之さん)

その結果、参列された方々一同の温かい拍手が鳴り響くという感動の一幕が。故人の仕事人としての一面、家族に見せていた一面、さまざまな顔を大勢の人が知り、故人への親しみがより深まる結果となったそうだ。

「大切な方が旅立たれたことは悲しいことです。しかし残された方々はこれからも生きていかなければなりません。 だから我々がご葬儀の場で大事にしているのは、旅立ったことの報告だけではなくて、大切な方の人生を振り返り、残された方々の人生を輝かせることなのです」(福原さん)

ウエディングプランニングの経歴を
エンディングプランニングに活かす


代表取締役社長兼CEO 中川貴之氏

代表取締役社長兼CEO 中川貴之氏は、もともと結婚式プロデュース会社の創業者の一人。アーバンフューネス社の起業の原点は、「同じ冠婚葬祭なのに、結婚式とお葬式への人々の思いはなぜこうも違うのだろう」と疑問を持ったことだという。

「結婚式では、主役のふたりが映像などで半生を振り返って、明るく祝福されて送り出されますね。一方、ご葬儀は形式ばかりにとらわれて、ただただ滞りなく済ませればいいと思っている方が多い。でも最後だからこそ、故人様らしいご葬儀で送ってあげるべきではないだろうかと考えたのです」(有坂さん)

カウンセラーでありプロデューサーでもある
エンディングプランナー

しかしながら、自分の身内に不幸があったら、どんなお葬式を出そうかなんて考えたことはあるだろうか?
その人らしいお葬式と聞くと、かえって迷ってしまうのではないのだろうか?

実際お客様は、突然の身内の死を迎えられて気が動転している方、葬儀自体がどういうものかわからないという方がほとんどだそうだ。

「そのためエンディングプランナーが、『故人様はどういう方だったのですか?』『ご家族様とどのような生活をされていたのですか?』というご質問を丁寧にしていきながら、『その人らしさ』を引き出していきます」(福原さん)

ときにはお客様に「なんでそんなことまで聞くの?」と言われてしまうというが、目的はただひとつ。

「通り一辺倒の儀式を一方的に提案するのではなく、お客様にも参加していただき、納得の行くご葬儀を一緒に作り上げて行くためです」(福原さん)

ちなみに冒頭に紹介した葬式のような例もあるが、故人がいつも着ていた服の色と、祭壇の色を合わせたり、性格が几帳面な人だったら、祭壇の花を一直線にきれいに揃えたりと、さりげない『その人らしさ』の演出方法もあるそうだ。

さらに、お客様にヒアリングをしたらすぐ、葬儀内容を決めるわけではない。 一人のプランナーだけではアイデアも限られてしまうので、必ず3名ほどのプランナーがお葬式の前にミーティングを実施。そこで、アイデアをブラッシュアップし、改善点を徹底的に洗い出して行くのだ。

その結果、当初担当者が提案したテーマと180度変わってしまったなんてことも

ウエディングの場合、数カ月前からアイデアを練り個性的な式を完成させることはあるだろう。しかし葬儀の場合はお客様からの連絡を受け、早ければ2〜3日でエンディングプランを企画、立案しなければならない。

それにもかかわらず、このこだわりである。
では、ここまで葬式の「質」にこだわるのはなぜなのだろうか?

実はアーバンフューネス社のエンディングプランナーには家族や親戚、友人といった身近な人を送った経験がある人が多いのだという。
「自らが過去に経験したご葬儀に疑問を持ち、お客様にはご葬儀を通じて、故人様の想いを胸に、新たな一歩を踏み出していただきたいという思いを抱いています。そのためにも、何より故人様やご家族様の気持ちを第一優先に考えるようにしているのです」(有坂さん)

決して低価格競争はしないのになぜ選ばれるのか?

すべてのモノもサービスも低価格競争になってきている昨今だが、同社は決して低価格で勝負しているわけではない。それでもお客様満足度が高く、売上高も上昇しているのはなぜだろうか?

「お客様には、何にどのくらいの金額がかかったのか、項目ごとに、1円単位までしっかりと説明します。総額費用で見積もりを提示するので、あとから追加費用を請求することもありません」(福原さん)

また、サービスを提供する人材の育成方法も独特かつ徹底している。

新人でも、ベテランでも、段階に応じてシミュレーション研修を実施。研修では、『なぜお客様はそう思うのか?』と、『なぜ?』を考え続ける中で接客のノウハウを学ぶ。

「お客様からの最初の電話を受けられるようになるには、かなりの経験を積まなければなりません。電話取りといえば、通常の企業ではまず新人の仕事ですよね。でも、電話を取る=同社とお客様を一番最初につなぐ重要な窓口であることから、ベテランでなくてはできない仕事だと考えられているのです」(有坂さん)

このように十分な教育を受けたエンディングプランナーの丁寧な対応、提案力、入念な説明、そこから生まれる信頼感……。
完成した葬儀の内容が顧客の信頼感、満足度につながり、そして売り上げにつながっていくのだろう。

同社の新入社員が声を揃えて言うことがある。
「葬儀社の仕事について、後ろ暗いと思うことはまったくありません。故人様から残された方々へ、命のバトンをしっかりとつなぎ、残された方々の人生を輝かせる。こんな素敵な仕事はないですから」

「死」は、いつか自分も必ず通る道。
こんな思いで日々葬儀と向き合っているエンディングプランナーたちに、ぜひ最後に自分の人生を輝かせてもらいたいと思ったのは、きっと筆者だけではないだろう。

記事:阿部 桃子
写真: 株式会社アーバンフューネスコーポレーション
http://www.urban-funes.com/

会社概要

会社名 株式会社アーバンフューネス
コーポレーション
所在地 〒135-0061
東京都江東区豊洲5-4-9
KR豊洲ビル5F(本社)
電話番号 03-5144-0671

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