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リオネット補聴器

〜快適な「聞こえ」と、楽しい生活を〜
リオン株式会社

難聴で悩む大学教授のアイデアを商品化
日本で初めて、補聴器を開発。

昭和22年、春頃。
当時、マイクロホンや小型ラジオ用のクリスタルスピーカー、マイクロホンなどを製造・販売していた株式会社小林理研製作所(昭和35年にリオン株式会社に社名変更)に一人の大学教授が訪れた。

難聴で悩む彼は、自作の補聴器を持参し、同社で製造・販売していたクリスタルヘッドホンとラペル(小型)マイクロホンを、取り付けたいと希望したという。

同社が早速試作品を作り上げ、難聴者が試聴した結果、予想外の好評を収めることに。
全国から反響があったため、さらなる研究を進め、翌年の昭和23年5月、同社では日本で初めて量産補聴器H-501型を発売した。

補聴器 H-501型

しかし今では考えにくいが、
当時「補聴器」という言葉は、耳鼻科医や福祉行政官にすらほとんど知られていなかった。
そのため同社では、全国のろう学校、耳鼻科医、電気店、福祉行政官に補聴器の説明、PRをして回ったという。

それから60年。
常に国内トップシェアを誇ってきた同社の補聴器の魅力に迫りたい。

補聴器の役割は、ただ音を大きくするだけではない。

「例えば、めがねは、ほとんどの人がかけたらよく見えるようになります。
しかし補聴器はもっと複雑。難聴になると、快適に聞こえる音の大きさの幅が狭くなったり、聞きたい音だけ聞き分けることが難しくなったりします。
また、静かな場所では聞こえても、騒音の多い場所や、ホールのように音が響くところでは聞こえにくい、といったケースも多く見られます。そしてこれらの現象の程度は、人それぞれ異なります。
補聴器はその個人の聞こえにくさに合わせて音質や音量を調整し、音を届けます」
(医療機器事業部 開発部 補聴器開発一課 主任中市さん)


オージオメータ

そのため、リオン株式会社では日本全国にリオネット補聴器取扱店を拡充、展開してきた。
これらのお店では、聞こえの相談に始まり、測定、補聴器の選択、特性・機能の調整、試聴、実際につけた際の補聴効果測定に至るまで、きめ細かいケアが受けられる。

また、同社の強みは難聴の診断や、補聴器を調整するために必要な聴力測定を行う医用検査機器も同社で製造開発している点。

「目立たせたくない」との声に応えて
補聴器の超小型化を実現

『できる限り目立たせたくない』という難聴者の声に応え、補聴器の小型化にも努めてきました。
例えば、超小型補聴器スーパーミニカナール(CIC)は耳の穴にすっぽりと収まるタイプ、また、耳の後ろにすっかり隠れてしまうRICタイプなど、小さくて軽いモデルが多数発売されています」


スーパーミニカナール(CIC)
(耳あな型オーダーメイド)

RICタイプ
(耳かけ型)

では一体、補聴器の内部はどのような仕組みになっているのだろうか?

 

「本体内部にはマイクとイヤホン、ICを内臓。音量を調節するボリュームが装備されているものもあります。
空気電池を使用して補聴器は動作します。補聴器の調整を行う際には、補聴器とパソコンをつなぎ、パソコン上で補聴器の調整を行います」

まさに、小さな補聴器のなかに、60年間で培った技術が凝縮されているのである!

人間の脳は「神経の可塑性」といって、聴く機能も、見る機能も、外界からの刺激が与えられないと、その機能がどんどん退化してしまう。
つまり、耳が聞こえにくくなっても、継続的に耳に音を聴かせて行かなくては、聴く機能が衰えてしまうそうだ。

そう考えてもやはり、最初の補聴器選びはとても重要なのである。

より快適な聴こえを目指して

同社では、独自の機能を開発している。それは、

騒音の多い場所でも
聴きたい言葉だけを際立たせることを目的とした「ノイズリダクション」

また会話のコミュニケーションをより円滑に
言葉がクリアに聞こえるように、音にメリハリをつける「SSS(サウンド・スペクトル・シェイピング)」と、衝撃音を抑制する「PNS(パルス・ノイズ・サプレッサー)」

不快なピーピー音を起きにくくする
マイクをスピーカーに向けたときのような、不快なピーピー音を起きにくくする「ハウリングキャンセラー」

防水性能でもっと自由に
防水型補聴器を選べば、シャワーも温泉もOK。洗えるので、いつでも清潔に使える。

防水型補聴器 HI-G4WU

また、電池を+−どちら向きに入れても正しく作動する「おまかせ回路」、電池の交換時期を音でお知らせする「電池交換お知らせアラーム」など、使いやすさにもこだわっている。

コミュニケーションの回復のために

昔、あるドイツの哲学者・イマヌエル・カントが
目が見えないことは物と人を切り離す
耳が聞こえないことは、人と人とを切り離す

と言ったという。

リオネット補聴器を購入される方は高齢の方が多く、
その理由も音による人とのコミュニケーションが取れなくなったというものが圧倒的に多いそう。

まさにリオネット補聴器は、人と人とを繋いでくれるツール。

さらに今、高齢化社会を迎えるなか、老後もダンスやコーラスなどの趣味や旅行を楽しみ、充実した日々を過ごしたいと考える人々の強い味方なのである。

記事:阿部 桃子
写真:リオン株式会社
http://www.rion.co.jp/

会社概要

会社名 リオン株式会社
所在地 〒185-8533
東京都国分寺市東元町3-20-41

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